宮島トライアスロン 其の二
前回からの続きです。
いよいよスタートした宮島トライアスロン スイムパート。
前回の指宿での失敗に懲りて最初は慎重な出足となりました。
コースがかなり広いこともあってそんなに激しいバトルとはならず、まずまず順調な出足。なるべく不吉なことは考えないようにしようと、上空のヘリコプターの数を数えたり、鼻歌で気を紛らわせたりしました。
徐々に呼吸が整ってくると、そろそろ腕を強く回します。
ただコースが広すぎてかなり蛇行してしまい結構ロスしてる感じ。
早く対岸が見えて欲しいと思いました。
対岸が見えてくるとそこには凄い数のギャラリー。
まず関門には引っかかってないとはおもいましたが急に不安になりラスト200Mぐらいはモーレツにスパート。ワカメやら藻やらを引き連れてスイムアップ。
1h03mでなんとかセーフ。
自分の予想タイムより5分遅かったのですがまずまずです。
沿道には子供たちの顔が見えましたが、しゃべる余裕もいなくトランジットへ。
朝に結構激しい雨が降ったこともあって、バイクのトランジット会場はどろどろ。
いつも自分に落ち着けと言い聞かせるのですが毎回あせります。
ウェットスーツのみ脱ぐつもりがトライスーツも一緒に脱ぎだす始末。オッパイが完全に露出していました。
さあバイクパート。
出だしは廿日市市内から工業団地へ。
まあ凄いギャラリーです。声援も多いし張り切らざるを得ません。
ガンガンペダルを踏み込むのですが、バンバン抜かれます。
上り坂になると少し差がつめれるのですが、平地や下り坂になるとドンドンおいていかれます。まだ僕の後ろにこれだけいるの?と思うぐらい抜かれていきました。
DHバー装着車はおろかミニベロ(当然レース仕様・結構カッコイイ)にまで抜かれる始末。
バイクパートは苦手なのはわかっていましたが
「どげんかせんといかん」
とつくづく反省。
抜かれるたびに
「よーし、○○○番。番号覚えたぞ!ランパートで抜いてやる。」
と思ってましたが、数が多くなる一方なので当然覚えられません。
まあそれでも自分のなかでは結構踏ん張って激走。
それも沿道の多くの応援の方から力を頂きました。国道沿いには多くのギャラリーが、そして山の中には多くのボランティアの方がレースナンバーと名前を呼んでいただき感動でした。
まるでツールドフランスに出たような気分でした(言いすぎ)。
そしていよいよバイクパートの難所。
後半の激坂コース突入です。
激坂コース入り始めの頃は
「よーし、高山で鍛えた足を見せてやる」
などと余裕をかましていましたが、すぐにヘタレ始めます。
他の人もブログで書いていましたが、激坂の要所要所には女子学生が配置されていて黄色い声援が飛びます。
ただいかんせん黄色い声援でパワーが湧くほどはもう若くない・・・残念。
頑張れ!俺。
そしていよいよ広島のローディーが
「絶望の坂」
と呼ぶ区間に突入。
すでに何人かは押して歩いている。
道の隅では、こけて休憩している人も。
「吠えろ、へそくりをはたいて買ったR-SYS」
とホイールに語りかける。
「27Tのギア、助けてくれ」
とお願いする。
絶望の坂、中間点でボランティアの人が
「あと、2.5キロ」
と叫ぶ。
「ああ、絶望・・・。」
と心の中でつぶやく。
それでも女性アスリートに抜かれて気合が入る。
とそこに、前半に抜かれたミニベロ車を発見。
「よっしゃー、絶対に追いついてやる。」
とスイッチオン。
頂上付近でやっと追いつくも、最後の下り坂でやはりおいて行かれる始末。
それでも「やっとバイクパートが終わる」と、足を休める作戦。
バイク降車位置にたどり着くも足が疲れてなかなかクリートが外れない、前の女性もこけている。
とりあえず慎重にクリートをはずしトランジットへ。またもあせってなかなか思うように着替えられない。
ただ今回ランパートでの秘密兵器はガーミン410があります。
これでなんとかペースを確認する予定です。
ラストのランパート。「バイクの借りはランで返すぜ」とばかりに最初からハイペース。
出だしの1キロは4m30sのハイペース。
最初は自分でも驚くほどのハイペースとなりエイドでもスルーする。
「お、今日はなんかラン、調子がいい」
などと浮かれておりました。
途中、家族の応援が目に入り
反町隆史ばりにビックダディを気取り親指を突き出す。
よかったのはここまで・・・。
いよいよランパートの激坂区間、もみの木森林公園に向かう道に突入。
バイクパートの「絶望の坂」並みの坂が続く。ランでの上り坂は嫌いではないはずだったけど心は折れまくりました。
おそらく歩いたほうが早いようなk9分ペースとなり、ヘロヘロに。
そして、左足大腿部に激痛が走る。
「ついに、肉離れか!やったこと無いけど」
と思う間も無く、右足ふくらはぎに激痛が
「あ、足つった。コレはわかる。」
とにかく下半身の筋肉と言う筋肉がつった状態に。
急遽、完走目的に切り替える(最初からそうですが)。
ペースと残り時間で計算をする。
「大丈夫、余裕、余裕。」
自分に言い聞かせる。
くだりに入ったら、「新幹線ばりに飛ばすぜ」と思っていたものの、実際は鈍行はおろかトロッコ並み。
だいたい分かっていたけれども、下りもキツイ。
ところどころで、おばあちゃんの
「頑張れ~、メイちゃ~ん(僕にはそう聞こえた)。」(そういえば、バイクトランジットにトトロがいたっけ)
の応援が胸に染む。
とにかく一歩一歩前に。
「絶対にフィニッシャーTシャツだけは貰いたい。」その一念でゴールを目指します。
ゴール会場が見えたところでアナウンスの声が聞こえます。
「ゼッケンナンバー378番
シロウエ・・・
シラウエ・・・
島根の○×△$#選手、入ってまいりました。」
「って、おーい!」
と疲れてましたが、突っ込んだおかげで半歩前進。
やっとゴールテープが見えてきました。
今回のもう一つの目的である、3男と一緒にゴールテープを切る。
事前にポーズも決めてました。
さあ、3男坊主をだいてゴール。
って、写真係がいな~い。
しょうがないけど練習していた決めポーズで子供を抱いて
ゴールゴールゴール。
3男の頭が写ってなーい
とりあえず完走。
ほっとしました。
多くの人もブログで書いていたけれどもほんとにいい大会でした。
あまりにきつくて来年出場するか?と聞かれれば即答できませんが、ずっと続いて欲しい大会です。
これからどういう練習をつめばこの大会のタイムを縮められるだろう?と思います。