どんたくの喧騒を抜けて。SHOEIギャラリー福岡で「最高の被り心地」を求めて

今年のゴールデンウィーク、私は博多の街にいた。 目的は観光……ではなく、「頭のフィッティング」である。

事の始まりは、岩手県一関市へのふるさと納税。返礼品でSHOEIのヘルメットを新調したのだが、そこには「パーソナルフィッティング券」という、バイク乗りなら喉から手が出るほど魅力的な招待状が添えられていたのだ。

せっかくの機会、妻の実家がある北九州への帰省に合わせ、一路、福岡・天神へと向かった。

博多どんたく vs ヘルメット愛

街は折しも「博多どんたく」の真っ只中。 電車内は、文字通り「おしくらまんじゅう」状態の激込みである。 祭りを楽しむ人々の熱気に圧倒されつつも、「俺はヘルメットを合わせに行くんだ」という謎の使命感を胸に、なんとか目的地へ辿り着いた。

目の前に現れたSHOEI Gallery FUKUOKAは、まるで高級ブティックのような佇まい。 一歩足を踏み入れると、外の喧騒が嘘のように静かで、整然と並ぶヘルメットたちがスポットライトを浴びて私を待っていた。


「稲葉さん」が巻き起こす異変

ギャラリーのスタッフは非常に親切で、専門知識の宝庫。 ヘルメットの構造からメンテナンスまで、目からウロコの話を惜しみなく披露してくれる。

しかし、店内の様子がどうもおかしい。 明らかに「バイクには乗らなそう」な人々が次々と吸い込まれていくのだ。 視線の先には、B'zの稲葉浩志さんモデルのヘルメット。

「お父さん、お願い!」

そんな声が聞こえてきそうな、仲睦まじい親娘の姿。 どうやら娘さんにせがまれて予約を入れさせられているらしい。 その光景が、ついつい甘やかしてしまう我が家の娘の姿と重なり、思わず目頭が熱く……はならないが、なんとも微笑ましい気分に。

実は私、稲葉さんにはこれっぽっちも興味がない。 だが、これほどまでに人を狂わせる人気ぶりを見せつけられると、「そんなに良いなら、一丁買ってみようか」という不埒(ふらち)な物欲がムクムクと頭をもたげる。いかんいかん、今日はフィッティングが本題だ。


ゴルフショップの罠と、消えた「どんたく」へのガッツ

フィッティングを終え、大満足で駅へ向かう道中、運命の出会い(?)があった。 駅前のゴルフショップを覗くと、店員のお兄さんと意気投合。 最新ギアやスイング論で話が盛り上がりすぎてしまい、気がつけば帰りの電車の時間が目前に!

せっかくの博多。「どんたくの様子をちょっとだけでも覗いていこうか」という考えが一瞬よぎったが、人混みを目の当たりにした瞬間に「……いや、もういいな」と。 還暦を過ぎた体に、あの人混みに突っ込むガッツは残っていなかった。


最後に

今回の戦利品は、知識と、これから届くであろう「完璧にフィットしたヘルメット」への期待感。 プロの技で調整されたヘルメットがいかほどのものか、今から楽しみでならない。

さて、次はどこへツーリングに行こうか。 最高の被り心地を手に入れたら、少し遠出をしてみるのも悪くない。


今回の教訓:

  • ふるさと納税は、体験までセットで楽しむのが吉。

  • 限定モデルの魔力には、鋼の意志で立ち向かうべし。

  • ゴルフの話は、帰りの電車の時間を忘れてからが本番。

現場からは、以上です。